煙突用免震継手
 免震構造建築に設置され、地震時の変位を
吸収する煙突用免震継手について紹介する。
■煙突用免震継手とは
  建築にボイラやガスタービンの自家発電装
置が設置されている場合、装置そのものは建
築の免震層より下部に設置され、煙突の地上
煙道部分などは上部の建築に固定されてい
る。この上下の煙道部分を接続する継手は、
地震によって引き起こされる建築の免震層を
はさんでの相対運動に速やかに、かつ安全に
追従できなければならない。このための設備
が煙突用免震継手である。AAAAAAAA
■煙突用免震継手に要求される性能
 地震発生時には自家発電装置はその機能 ■性能試験
を維持する必要がある。そのために本継手に  本継手の性能確認のために実機大の試験機
要求される性能は下記の通りである。AA (口径800o、全長4200o)を製作し、
追従性能確認試験を実施した(写真1)。AA
変位追従性能 ±500oの変位を10往復与えたところ、
 建築の設計地震可動量に対し全水平方向 継手は円滑かつ正常に作動すること、作動後
に繰返し追従できる性能を有すること。 の外観検査と気密試験により漏れがないこと
が確認され健全性が証明された。AAAAA
形状復元性能
 繰返地震動に対し、継手としての機能
が有効に働くように作動後に常に元の形
状・位置に戻る復元性を有すること。
耐久・耐火性能
 内部流体である高温ガスに対する耐熱・耐
食性能を有し、かつ地震後も漏れがない耐
久・耐火性能を有すること。AAAAAAA
■設計仕様 写真1
 使用材料は、伸縮する部分については 追従性能
SUS304またはSUS316などのステンレス鋼 確認試験
を用い、煙道部分は内面に断熱材を設けた
炭素鋼である。AAAAAAAAAAA ■工事事例
 変位量は水平方向に±500oが標準である。   本継手は平成9年に開発され、東京及び名
古屋地区の官公庁舎や病院などの新設または
既存建築の耐震化工事に採用、納入された(写
■免震継手の構造と変位吸収機構 真2)。納入された免震継手の口径は450〜
 本継手は、上部にジンバル型、下部に特殊 1100o、変位量は±450〜±600o
タイロッド型の2つの伸縮継手を組み合わせ
である。
た形式であり、煙道下部に鉛直方向に設置さ
れる。ジンバル型は軸方向の変位の吸収は行
わないが、全方向の角度変位が可能であり、
特殊タイロッド型は軸方向の伸縮と角度変位
を受け持つ。AAAAAAAAAAAAAA
これらの伸縮継手と中間煙道との組み合わ
せにより、全方向の水平変位を吸収する(図
1)。
メンシンツギ説明書セツメイショ(PDF716KB)
煙突用免震継手の作動テスト状況(動画 FLASH)は
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写真2新築建屋に設置した煙突用免震継手
建築ケンチク社会シャカイ」 2008ネンガツゴウより抜粋バッスイ